ホテル向けチャットボットに今注目すべき理由

ホテル向けチャットボットに今注目すべき理由

ホテル運営にチャットボットの活用が有効だということをご存じでしょうか?
チャットボットは実にたくさんのメリットをもたらしてくれます。
ただし、それは正しくチャットボットを使うことが大前提です。
この記事では、ホテル業界の現状をふまえ、チャットボットのメリットや導入事例、有効活用のポイントを紹介します。
賢いホテル経営者として、チャットボットという新しいテクノロジーをどう活かせばよいのかを押さえておきましょう。
ホテル経営に役立つチャットボット

もはやOTAには頼れない時代

今後、OTAに頼りきったホテル運営は難しくなっていくでしょう。
ホテルの直販予約を50%に上げる方法」でもご紹介した通り、OTAを利用する場合はデメリットをきちんと把握し、少しずつ直予約の割合を増やしていくのが得策です。

OTAのデメリット

  • 高い手数料
  • 画一化された表示や表記
  • 価格競争に巻き込まれる
  • キャンセルポリシーが決められてしまう

全体の料金の約20%に及ぶことも多い手数料は、収益性を下げる要因となりえます。
また、OTAのホテル一覧では、たくさんのホテルや旅館、ゲストハウスまでがずらりと並んでいますね。どれも同じような表示方法で、違いといえば小さなTOP写真や割引セールの有無のみ。当然ですが、これではあなたのホテルの良さは伝わりません。
結局は価格や割引でしか目立つことができないので、たくさんの予約をとるための価格競争に巻き込まれることもあるでしょう。
さらに、宿泊の2-3日前までキャンセル無料はOTAではよく見られ、厳しいキャンセルポリシーは敬遠される傾向があります。せっかく予約で客室を確保していても、2-3日前に無料キャンセルというのは大きな機会損失につながる看過できない要素です。
一刻も早く、OTAに頼らずにホテルを運営していく方針に切り替えていくべきでしょう。

OTAではなく直予約を取ろう

OTAに頼らずにホテルを運営していくには、直予約を取り続けることが最重要です。
そのためには、ゲストとの直接コミュニケーションによるOTAとの差別化が必要。
旅行先・旅行の目的・時期などが明確なゲストにとって、OTAはとても便利です。
しかし、中には「乳児連れでも過ごしやすいか」「足が悪いので段差が少ない客室がいい」など、漠然とした不安や疑問点を持っているゲストもいるでしょう。
そのようなゲストには案内が必要です。
つまり、案内を必要としているゲストにパーソナライズされたサービスやアドバイスに注力することで、ゲストの心をつかめます。
その手段のひとつがチャットボットというテクノロジーの活用なのです。

ホテル経営者が感じているチャットボットのメリット

ホテル業界でのチャットボット導入は遅れているにもかかわらず、ほとんどのホテル経営者はチャットボットのメリットを認めています。

例えば下記の通り。

  • 24時間365日アクセス可能
  • 即時回答
  • スタッフのコスト削減
  • 滞在中、ゲストのクレームを収集する能力
  • 売上の増加
  • 言語の壁の克服など。

ゲストは、駐車場の有無・営業時間・ベビーグッズの有無など基本的な質問に対する回答を、不必要に待ちたくないと思っています。すぐに回答してほしいのです。
そのニーズを満たすのがチャットボットの役割でいえます。
24時間365日対応可能で、基本的な質問には即時回答してくれます。さらには、スタッフの時間と労力も節約でき、目の前のゲストによりパーソナルなおもてなしができるでしょう。
予約がよりダイレクトに取れるようになったり、ホテルでのクレームを収集することでゲストの口コミが良くなったりと、チャットボットのメリットは広く認知されています。
チャットボット導入によるメリット

どんなホテルに導入されているのか

日本でのチャットボット導入事例をみてみましょう。

ホテルニューオータニ博多

公式サイトのTOPページには、AIコンシェルジュのチャットボットがあります。
宿泊予約やアクセスといった情報に加えて、コロナ対策やGoToトラベルといった近年関心の高まっている情報も提供しています。コロナが不安というゲストに対しても万全な対策をとっており、賢い使い方といえるでしょう。
ホテルニューオータニ博多公式サイト
https://www.kys-newotani.co.jp/hakata/

相鉄ホテル

相鉄ホテルマネジメントが運営する50の宿泊施設に、チャットボットが導入されています。
日本語、英語、韓国語、中国語簡体字、中国語繁体字の多言語に対応するAIが使用され、フロントスタッフの電話やメール対応が効率化に成功しました。
相鉄ホテルマネジメントは、まずは少数のホテルでチャットボットを導入し高い効果が得られたため、50施設導入に踏み切りました。
まずは試験的に導入してみるのも得策でしょう。
相鉄フレッサインお茶の水神保町公式サイト
https://fresa-inn.jp/jinbocho/?_ga=2.231776543.1009259673.1619685131-1727615286.1619685131

チャットボットを有効活用するためのポイント

多くの利点をもたらすチャットボットですが、一部のホテル経営者は、チャットボットの「共感力」はまだ初歩的なものであると指摘しています。
すなわちチャットボットの価値を高めるのは、正しく有効に使うことが肝要なのです。
チャットボットを正しく理解し、現実的な期待を持ち続けましょう。

チャットボットは詳細な文脈は読めない

これからのテクノロジーの発展で、チャットボットの回答の質は人間のものに非常に近くなっていくことは明らかです。
しかし、現時点ではすべての質問に適切に回答できるわけではありません。
特に、言い回しの微妙な部分はチャットボットには理解できないでしょう。
例えば、チェックインやアーリーチェックインのような概念はあまり区別がつかないかもしれません。
「東京から到着したばかりでとても疲れているのですが…」と言ってもチャットボットは何を要求されているのか理解できません。それよりも、「休めるソファとお水1杯を頂けますか?」とダイレクトに伝えた方が、チャットボットは適切な対応ができるでしょう。
したがって、ゲストは明確でシンプルな質問をする必要があります。
実際にチャットボットを導入している会社では、ゲストにシンプルで明確な質問を1つだけするように最初に提示しています。

チャットボットの歓迎メッセージ

チャットボットの歓迎メッセージ

チャットボットと人間の役割分担を明確にする

チャットボットは人間の代わりになるとは到底思えませんよね。しかもそれは重要なことではありません。人間の代わりになることが役割ではないのです。
チャットボットはよくある質問への回答を提供したり、反復的なタスクを即座に実行したりすることに長けています。
一方で、人間は複雑なケースを処理したり、情緒的なコミュニケーションをすることに長けています。
チャットボットが基本的なやり取りを行うことでスタッフの時間を自由にすれば、スタッフは接客や想像的な仕事に注力でき、結果としてよりよいサービスが提供できます。
すべてをチャットボットで対応しようとしたり、人手不足をチャットボットで補おうとしたりといった間違った使い方をすれば、クレームが増える、顧客満足度が下がるといった逆効果になるでしょう。
適切な使い方をすれば、ホテルの収益性と顧客体験を向上させるための強力な手段となります。

チャットボットは人間と協働する

チャットボットは人間と一緒に働くことを目的としています。
タクシーの予約などを実行するために必要な情報を顧客から収集することはできますが、予約をするのは常に受付やコンシェルジュです。
したがって、顧客体験をできるだけスムーズにするためにはチャットボットと人間を連携させる必要があります。チャットボットはホテルチームの中の一人なのです。
ホテルのチャットボットを選ぶ際には、ホテルビジネスの複雑さを理解している専門家によって開発されていることを確認してください。この方法で選べば、実際の運用上の必要性を満たし、ホテル内で価値を生み出すことができるチャットボットを選択することが確実になるでしょう。

まとめ

チャットボットはホテルビジネスにとって大きな可能性を秘めた新しいテクノロジーです。
一部の人がチャットボットに抱いている不安は、技術自体に関連しているのではなく、間違った使い方をしていることに起因しています。
チャットボットを持つことは、価値を生み出すための手段に過ぎません。
チャットボットは、個人的なコミュニケーションをなくすのではなく、それぞれの顧客にパーソナライズされたコミュニケーションを提供し、スタッフにより共感的で価値の高いサービスを提供するリソースを与えてくれるのです。

これから、チャットボットなどホテル業界もテクノロジーを活用したデジタルトランスフォーメーションが益々加速していくことは間違いありません。

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