効率的な予約管理を!ホテル予約システムを利用するメリットと特徴
ホテルオーナーのみなさま、オペレーションとゲストの満足度のバランスを保つことの難しさに直面していませんか?そんな時にはホテル予約システムの出番です。ホテル予約システムは、予約エンジンとも呼ばれ、客室の在庫、料金、ゲストの予約等を管理できるツールです。予約エンジンを導入することにより、ホテルのウェブサイト上で直販予約が可能となります。直販予約は、オンライン旅行代理店(OTA)経由の予約と異なり手数料を支払う必要が無い為、より利益率の高いホテル経営が可能です。
この記事では、オーバーブッキング、非効率な業務、顧客満足度の低さなどの問題を抱えているオーナー様に、これらの問題を解決するのに役立つシンプルな予約システムの機能を紹介します。ホテル予約システムでホテルのオペレーションをどのように変えることができるかをご覧ください。より良い顧客体験とスムーズなオペレーションを提供しましょう。
ホテルがOTAに頼らず直販予約を増やすべき理由
ホテルが直販予約を増やすべき主な理由は3つあります。
- OTA手数料を回避して利益を増やすことができる
- 顧客のカスタマージャーニーをコントロールできる
- より効果的なマーケティングを行うことができる
OTA手数料を回避して利益を増やすことができる
ホテルが直販予約を促進すべき最大の理由は、収益を増やすためです。顧客がOTAを利用して予約をする場合、OTAに対し、取引ごとに15%から25%の手数料を支払う必要があります。これらの手数料はホテル側の経費とみなされ、収益を大幅に減少させる可能性があります。
一方、OTAを通した予約から直販予約に移行することで、全体的な収入を増やすことができます。
OTAと並行して、直販予約を獲得するためのホテルマーケティングを実施し、売上に占める直販予約の割合を徐々に高めていくことが重要です。
カスタマージャーニーをコントロールする
2つ目の理由は、カスタマージャーニーの最初のステップから関与できることです。お客様のホテルでの体験は、お客様がホテルに到着する前から始まっています。ホテルのウェブサイトの印象や見やすさ、予約システムの使いやすさは、すべて顧客体験(CX)に影響します。
また、予約時にメールアドレスを取得することで、チェックイン前でも顧客とのコミュニケーションが取りやすくなり、顧客満足度の向上につなげることが可能です。
より効果的なマーケティングを行うことができる
3つ目の理由は、ホテルCRMと連携することでより効果的なマーケティングが可能になることです。予約時に得た顧客情報を活用することで、セグメントメールの送信などパーソナライズされたマーケティングが可能となります。
予約に至らなかった潜在顧客についても、マーケティングオートメーション(MA)やグーグルアナリティクスなどのツールをウェブサイト上で使用することで、彼らのウェブ行動を分析することができます。
ホテル予約システム(ホテル予約エンジン)の特徴
- 予約受付・管理機能
自社サイトでの宿泊予約を24時間サポートする予約システムです。ホテルPMSやサイトコントローラーと連携することで、在庫・宿泊予約・料金設定・決済などを一元管理できます。
- メール一括送信機能
宿泊予約をしたお客様に、予約確認メールや宿泊日直前のリマインドメールを自動送信する機能です。
ウェイティングリスト機能を持つ予約システムの中には、特定の部屋がキャンセルされた場合、顧客に通知メールを送ることができるものもあります。
- 顧客情報収集・分析機能
予約システムに入力された顧客情報を分析し、CSVファイルとしてダウンロードできる機能です。CRM(顧客管理システム)と連携することで、デジタルマーケティングにも活用できます。
- 前払い機能
クレジットカードやPayPalなどの事前決済機能があれば、海外からの予約も可能になり、ノーショーを防ぐことができます。また、チェックインやチェックアウト時の混雑や待ち時間を回避することができ、顧客体験を向上させることができます。
- 外部サービスとのコラボレーション機能
GoogleカレンダーやSNS、外部多言語予約サイトなどの外部サービスと連携できる予約システムもあります。一般的に予約システムはスペックが高いほど機能が充実しているますが、その分コストも高くなります。すべての機能が必須ではありませんので、導入前に必ずホテルが必要とする機能を確認しておきましょう。
ホテル予約システムとサイトコントローラーの違い
サイトコントローラーとは、楽天トラベルやBooking.comなど、複数のOTAを通じて予約を管理するオンラインシステムのことです。簡単に言うと、サイトコントローラーはOTAの予約を管理し、予約システムは自社予約を管理するもので、両者をPMSで連携させることで、ホテル運営の一元管理を実現します。
ホテル予約システムを利用するメリット
次に、中小規模のホテルが自社予約システムを導入するメリットを紹介します。直販予約を進めることで、OTAの手数料を節約できるだけでなく、以下のようなメリットも期待できます。
- 機会損失とダブルブッキングの防止
予約システムはリアルタイムで予約状況や料金が更新されるため、機会損失やダブルブッキングを防ぐことができます。また、予約システムとPMSを連動させることで、PMSに予約内容を再入力する際に発生する入力ミスなどのヒューマンエラーを心配する必要がありません。
- 人件費の削減
また、予約システムの導入は、これまで電話での予約受付やキャンセル・変更対応に必要だった人件費の削減にもつながります。
- PMS(ホテルマネジメントシステム)との連携による業務効率の向上
予約システムとPMSを連動させることで、予約業務に携わるスタッフの負担が軽減され、フロント業務の効率化が図れます。お客様やスタッフはフロント業務のコア業務に集中でき、サービスの質の向上も期待できます。
- 収集したデータはマーケティングに活用できる
直販予約で収集した顧客情報をCRMと連携させることで、効果的なマーケティングが可能になります。
- 顧客満足度の向上
予約システムを導入し、直販予約を促進することによって、
- 予約段階からホテルに対する好印象を与える機会が増える。
- いつでもオンラインで予約・変更が可能。
- 予約プロセスを効率化することで、より顧客サービスに集中することができる。
これは顧客にとっても有益であり、結果として顧客満足度の向上に貢献します。
クラウドベースのホテル予約システムを選ぶ際に考慮すべきこと
ホテル予約システムについて調べていると、ホテル予約システムには多くの種類があることがわかります。ここでは、ホテル予約システムを選択する際に考慮すべき7つのポイントを紹介します。
- ホテル専用の予約システムですか?
予約システムを選択する際にまず考慮すべきことは、予約システムのタイプです。ホテル向けの予約システムもあれば、レストラン、サロン、自動車整備工場など様々な用途の予約システムがあります。他のタイプの予約システムの機能はニーズに応えることができないかもしれませんので、ホテル用に設計された予約システムを選ぶようにしてください。
- PMSとの統合が容易
2つ目のポイントは、PMS(ホテルマネジメントシステム)との連携のしやすさ。予約システムとPMSを連携させることで、ホテル業務の効率化が図れます。使用しているPMSと連携できるかどうかは必ずチェックしましょう。
ワシミルのホテルシステムは、PMS、自社予約システム(クレジット決済機能付き)、CRM、レベニューマネジメント機能など、中小規模のホテル運営に必要な機能をすべて備えたオールインワンホテルシステムです。サイトコントローラーとの連携も容易なので、自社サイトやOTAを活用して集客したいホテルに最適です。
ベータ版のご登録はこちらのフォームよりお気軽にお問合せください。
- シンプルな予約プロセス
3つ目のポイントは予約プロセスです。予約フォームが長すぎて1ページに収まらなかったり、多くの情報を必要とする場合、ユーザーが予約プロセスを完了する前にサイトを離れてしまう危険性が高くなります。また、ホテルのブランドイメージに合ったデザインを選ぶことで、利用者に思い通りの体験を提供することができます。
- モバイルフレンドリー(レスポンシブ)
最近では、ほとんどのユーザーがスマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスでインターネットを検索します。そのため、予約ページがレスポンシブデザインであることや、モバイル端末でも見やすいデザインであることが不可欠です。
- 前払い機能
5つ目のポイントは、クレジットカード決済などの事前決済機能があるかどうかです。一般的に無料の予約システムにはクレジットカード決済機能はありません。
また、クレジットカード決済機能があっても有料オプションであることが多いので事前に確認しておきましょう。
- セキュリティ対策
個人情報の流出はホテルに悪影響を及ぼすので、セキュリティに不安のあるシステムは避けましょう。予約システムのセキュリティレベルを確認する際は、以下の点を確認してください:
- SSL設定(データ通信の暗号化)対応
- Pマーク(プライバシーマーク)の取得について
- 国際規格の一つであるISMSの取得
- コスト
予約システムの中には無料で利用できるものもありますが、必要な機能が使えなかったり、予約のたびに手数料(通常3%程度)がかかったりする場合があります。直販予約でOTAの手数料を節約しても、直販予約で手数料を取られるのでは意味がありませんのでご注意ください。
予約システムのコストを比較する際には、以下の点を確認してください:
- 初期費用
- ランニングコスト
- 追加機能コスト
- 追加料金
- 拘束契約期間
概要
今回は、中小ホテルが自社予約システムを導入し、直販予約を推進すべき理由と、予約システムを選ぶ際の注意点についてお話しました。
ホテルの規模やニーズに合った予約システムを利用し、自社ホームページからの集客に重点を置いたマーケティングを心がけましょう。その際、感染症等の拡大状況が不透明な時期でも安心して宿泊予約ができるよう、公式サイトや予約ページで柔軟なキャンセルポリシーをアピールすることをお勧めします。