予約・宿泊体験を次なるステージへ引き上げる。2025ジャパントラベルアワード受賞宿の「オプション予約」

寺の離れを改装した一棟貸しの「寺泊」として、大好評のうちに一年目を終えた同宿は、一段階上のサービスを提供するため、WASIMILへのシステム入れ替えを決断した。予約エンジン上での附帯サービス予約など、業務各部で感じていた不足点は、一挙に解消。ジャパントラベルアワード2025では特別賞を受賞するなど、さらなる飛躍を遂げようとしている。
ホテル所在地
群馬県
宿泊施設タイプ
Inn
客室数
1
導入前の課題
PMS・自社サイト・予約エンジン一体型のシステムを使うも、オプションの予約や事前決済、オンラインチェックインなど細かな手間が散在。
Feature Spotlight
オンライン予約エンジン
直販予約率を向上させる独自の予約エンジンを搭載。モバイル対応&ユーザーフレンドリーなインターフェースで、自社サイトからスムーズに予約手続きへ。在庫連携もシームレスだから、取りこぼし無し。
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Feature Spotlight
ゲストポータル
ゲスト自身がオンラインで操作できるサービスポータルを完備。ホテルの情報確認やC/IN&OUTはもちろん、アメニティの予約やルームサービスも受付。ゲストの滞在体験を新たなステージへ。
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Feature Spotlight
CRMマーケティング
宿泊したゲストと長期的な関係を築くための顧客管理&マーケティング機能も搭載。パーソナライズされたキャンペーンの作成、Eメールの自動送信などの機能でリピーターの育成サイクルを強力サポート。
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Feature Spotlight
マーケティングアナリティクス
Webサイトのアクセス経路、キャンペーンの投資収益率、ゲストのエンゲージメント指標を詳細に分析。マーケティングのパフォーマンス把握が精度向上に直結します。
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Feature Spotlight
会計レポート & レベニューマネジメント
稼働率、RevPAR、顧客満足度など重要なKPIを包括的にレポート。可視化されたデータが、経営に関わる意思決定を確かなものに。
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Feature Spotlight
ホテル管理システム(PMS)
ゲスト予約、客室アサイン、ハウスキーピング、請求書発行など、全ての業務を同じ画面で操作できるクラウド型宿泊システムが運営効率を引き上げます。
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予約時完結
体験申込み
消滅
予約の機会損失
利用サービス
自社サイト上でのオプション予約を充実させ、事前決済やオンラインチェックインも同一システム上で完結。スムーズな予約体験に。
ホテルDXシステムWASIMILで宿泊運営を、進化させましょう。
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自動化
在庫・会計管理

【Hotel Story】滞在を自由にデザインしてもらいたい。充実した体験オプションを含む予約体験のアップデート。

ーー貴施設の特徴、目指す運営スタイルについて教えてください。

TEMPLESTAY ZENSŌは、私が幼少期に住んでいた「お寺の離れ」をリノベーションした宿泊施設です。いわゆる「寺泊」。そして千代田町唯一の宿として、2023年1月に開業しました。

禅宗の僧である仙厓義梵禅師の書『〇△□』から着想を得て空間設計し、一間ずつ〇△□をインストールした間取りは、ありがたいことに好評をいただいています。

当施設は黄檗宗宝林寺の境内にありますが、ゲストハウスのようなイメージで、バーベキューから写経・坐禅などのお寺体験まで、自由な過ごし方を選んでいただけるようサービスをデザインしています。

1日1組限定・一棟貸しの宿泊施設として、2024年も年間300から400名ほどのお客様がお越しくださいました。

ーーなぜ宿泊施設を開業しようと思われたのでしょうか。

お寺の展望と千代田町の課題、そして私のこれまでの経験がちょうどうまく合致したためです。

宝林寺はいわゆる檀家寺ですが、コロナ禍の影響で法事の規模は縮小傾向にありました。第二待合室として使用していた離れはほとんど使われることがなくなっていて、そのまま空き家にしているだけでは建物も傷むばかり。良い活用方法はないかと考えて行き着いたのが、寺泊でした。

実は私自身、修行を終えた後、民間企業に勤めており、いくつもの宿泊施設の運営に携わった経験を持っていたので、幸いにも宿泊に関しては販売やPMSなどのシステムまで、幅広く知識を持ち合わせていました。

千代田町は群馬県のふるさと納税ランキングで1位である知名度を活かして観光にも力を入れようとしていましたが、町内には宿泊施設が全くありませんでした。この町の課題とお寺の展望がうまく重なり、「寺泊事業」を始めることになったのです。

ーーなるほど。オペレーションはどのように行っているのでしょうか。

副住職である私が、お寺の業務と兼務で、地域事業者と連携しながら主に1人で行っています。

ですので、オペレーションの工数をいかに減らすかはとても重要です。しかし、訪れてくださるお客様の「良き旅の思い出」になる部分にはしっかりと手をかけたいという思いもあります。

お客様お一人おひとりの顔が見える規模の宿ですから、量より質、ハードよりソフトに力を入れたい。それにはPMSによる顧客管理など、システムを含めた仕組みづくりが必須です。

そうしたことを熟慮し、PMS・自社サイト・予約エンジン一体型のサービスを導入して運営をスタートしました。

ーーWASIMILへの乗り換えまでは1年あまりの期間がありましたが、どのような課題感があったのでしょうか。

開業後の集客が全くの未知数だったこともあり、当初は必要な機能を満たしつつも費用がなるべく抑えられるサービスを選びました。しかし、徐々に各機能細部の物足りなさが顕わになってきてしまったのです。中でも気になっていたのが、ゲストの予約体験に関わる部分でした。

ZENSŌでは、ピザ窯や朝のお勤めなどの体験メニューを、プランなどのパッケージではなく、「オプション」として追加できる仕組みにしていました。しかし、以前のシステムでは予約時にはオプションは選択できず、予約後の別のフォームのリンクからリクエストを送信していただかないといけなかったのです。

また、事前決済も別の決済用リンクを予約完了メールに添付していたので、予約後改めて手続きしてもらわなければなりませんでした。ゲスト側からすれば「また入力するのか・・・」というストレスもあったと思います。

ーー宿側としても不都合があったのでしょうか。

よくある話だと思うのですが、入力したメールアドレスが間違っていると予約完了メールが届きませんよね。予約段階で事前決済まで完了できるシステムでないと、お客様が「予約はできていなかったらしい」と思ってしまって、ノーショーになってしまう場合があるんです。

土日の予約で、宿泊3日前になっても決済を終えていないゲストに電話連絡したところ「予約できていないと思って、他の宿を押さえてしまいました・・・。」とすまなそうに打ち明けられるケースも数件あり。代金回収は難しいですから、やはり事業者として痛手ですよね。

本来お客様をお迎えすることができた機会を、システム段階で失ってしまうのは望ましくないーー。2年目以降、宿のレベルを次の段階に引き上げていくために、そうした部分を変えていく必要があると思いました。そこで、WASIMILの導入に踏み切ったのです。

専門スタッフが、より良い予約サービスを提供するために、ユーザーをサポートします。

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【Challenge】宿泊業特有の広い業務範囲の課題が、一遍に解消

ーーWASIMIL導入後、どのような点が変わったのでしょうか。

以前のPMSも、自社サイトと予約エンジンとの一体型システムでしたが、WASIMILになったことで、オプション予約や事前決済はもちろん、オンラインチェックインでのパスポート確認など、これまで手が届いていなかったところがことごとく便利になりました。

例えば、附帯サービスの在庫設定ができるのは、細かいですが便利なポイントです。連携する事業者の営業日の兼ね合いでバーベキューのお肉が用意できない曜日などは、在庫を0にしておくことで、在庫がある日だけ予約画面に候補として表示されるようになりました。

在庫管理により作務衣の月間集計も容易になりました。それに、会計上も内訳が設定できるため、作務衣はもちろん、宿泊代金に含まれる清掃費などもシステムが自動で計算・集計してくれるようになったんです。これにより、手がかかっていた月間の経理業務が不要になりました。

ーーゲストの予約・宿泊以外の面の業務効率化にも繋がっているのですね。

はい。宿泊業務全体の集計されたリアルタイムデータを、すぐに共有可能なレポートとして利用できるようになったのもありがたいです。

これまでは自治体や上司(住職)に対してスプレッドシートに書き出されたデータをExcel職人のように加工したり、スライドを作ったりする必要があったのです。でも、今ではその手間も、打ち手のタイムラグもありません。当日の質問にもすぐデータを確認できるため臨機応変な対応が可能で、とても安心感があります。

ーー幅広い範囲で効果を感じてくださっているようで、うれしいです。

宿泊業は、サービス業の中でも業務の裾野が広い業態です。各分野には一つひとつの小さな課題があり、それが積み重なって業務負荷やゲストのストレスになっていきます。WASIMILの良いところは、分野ごとに散在する小さな課題を一遍に解消できることにあると思いますね。

【Success】宿泊が楽しみになる予約体験を実現。アワードを受賞し、宿は次のステージへ。

ーーWASIMIL導入で、一番の成果に感じているのはどの点でしょうか。

やはり、ゲストの予約・宿泊体験が大きく変わったことですね。自社サイトの予約エンジンに附帯サービスが完全連動したことで、「こんなこともできるんだ」「コレもしてみたいな、泊まりに行くのが楽しみだな」と思ってもらうストレスフリーな導線が完成しました。

また、観光地ではない場所なので、この宿でなにができるのかをイメージしてもらうのもなかなかハードルが高いことですが、導線がシームレスなことによって、よりイメージしやすくなったのではないかと思います。

実際、まだ切り替えてから2ヶ月にも関わらず、宿でご対面したお客様から「予約サイトがすごくてビックリしました!オプションも、ここまで充実しているところはないですよね。」という驚きの声も頂戴しています。

「田舎のお寺」というギャップも相俟ってのことだったとは思いますが、理想とする「自由度の高い滞在」のイメージが伝わっていることが嬉しかったです。

ーー売上面など、全体の成果が見えてくるのが私達としても楽しみです。今お考えの、これからの宿の展望はどのようなものでしょう。

おかげさまで、TEMPLESTAY ZENSŌは「伝統と現代的な快適さのバランス」「好奇心を掻き立てられる宿泊体験」が評価され、ジャパントラベルアワード2025の文化部門特別賞を受賞しました。今後もソフトで戦う宿泊施設として、更なる高みを目指していくつもりです。

もともと、少人数運営という制約を持つZENSŌは、人の技能と時間に頼ったホスピタリティで勝負するには限界があります。

調度品など、モノの置き方一つにも気を配ることで「意味」を醸し、滞在中のゲストにアンテナを張ってもらう「空間でもてなすホスピタリティ」や、予約体験から全体の「仕組み」でリピーターを増やすアプローチなどの可能性を今後も模索していきたいです。

ーー最後に、そのアプローチでWASIMILに期待することを教えてください。

このアプローチでは、CRMとマーケティングが重要になると私は考えています。

WASIMILのCRMはリピーター判定や顧客情報の統合がシステム内で仕組み化されている点でとても良いのですが、ゲストとのリレーションを構築できるレベルまではもう少しというところなので、よりゲストとコミュニケーションを深められる機能があるとよいなと思います。そうすれば、マーケティングメールなどの精度も自ずと高くなり、本当にWASIMIL一つで宿泊業務の全てが完結できるようになるはずです。期待しています!

https://zenso.horinji.or.jp/

システムで改善できる宿泊業務の問題は、WASIMILでほとんど解消できました。 CRMのさらなる進化にも、期待しています。

副住職 海野 峻宏

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