ホテルマーケティングにおけるペルソナの重要性と設定方法
いかにして効果的なホテルのマーケティング戦略を構築するのか?
これは、ホテル経営者やマーケティングに関わる人にとって、もっとも大きな課題のひとつでしょう。
個人や団体予約のお客様が必要としている情報を届け、パーソナライズされた顧客体験を提供するのは簡単なことではありません。
そこで、今まで以上に重要になるのが顧客のセグメント化です。
ホテル業界は日々変化を続けており、テクノロジーの普及もそのひとつです。
適切なターゲティングと適切なツールを使用すれば、一人ひとりの客様に合わせたカスタム体験を効率的に提供することが可能になります。
しかし、メールキャンペーンやマーケティング施策を行う前に、まず重要なのは正しいデータを取得することです。
この記事では、顧客の理解を深め、効果的なマーケティング施策を行うために、
- データをもとにした仮想顧客(ペルソナ)の重要性
- 効果的なペルソナの設定方法
- Webサイト分析・SNS分析の活用方法
- 顧客を中心にしたマーケティングのヒント
- CRMをマーケティングに活用する際のヒント
について、具体例を挙げながら解説していきます。
ペルソナとは?
ホテルのマーケティングにおいて、ペルソナの設定は非常に重要なステップです。
しかし、「ペルソナという言葉を聞いたことはあるけど、具体的な意味はよくわからない」という方も多いのではないでしょうか?
UXコンサルティング&リサーチを専門に行うニールセン・ノーマン・グループによると、ペルソナとは、共通の目標を持つ特有のユーザーグループを象徴する架空の人物です。
ホテルのウェブサイトに訪れるさまざまなユーザーを反映するためには、複数のペルソナの設定が必要になります。
一般的には、3~7人のペルソナで、大多数のユーザーがカバーできるといわれていますが、その際に、ユーザータイプを特定しすぎたり、間違った識別をしないよう注意が必要です。
具体的でイメージしやすいペルソナが理想的
ペルソナとは、個人のライフヒストリーであり、それぞれ個性を持っています。
しかし、特定の人物ではなく、ターゲットとなるユーザーグループを代表するアーキタイプ(元型)として設定されます。
つまりペルソナとは、顧客属性を総合して作られたものなのです。
これらのユーザー像は、実際のユーザーの正確な行動、環境、態度、ニーズを盛り込むために、定性調査やエスノグラフィック・リサーチ(観察調査)にもとづいていることが理想的です。
名前、写真、具体的な状況説明などの個人情報と、性別、年齢、配偶者の有無、役職、デバイスの所有状況、その他のユーザー属性に関する情報を組み合わせて、具体的でイメージしやすい人物像を作成しましょう。
例えば、ホテルのマーケティング支援として、WASIMILが使用しているペルソナには、つぎのようなものがあります。
- ビジネス客
- ひとりでレジャーを楽しむ旅行客
- カップルでレジャーを楽しむ旅行客
- 家族でレジャーを楽しむ旅行客
- 格安旅行客
- VIP旅行客
これらの各ペルソナは、国内旅行と海外旅行を分けるために、日本人か外国人なのかにより、さらに細かく区分されます。
ホテルのマーケティングにおけるペルソナの必要性
ペルソナを設定していない場合、ホテルは、すべての顧客に向けて一般的なマーケティングキャンペーンを行うことになります。
しかし、パーソナライズされていないコンテンツを配信し続けていては、ターゲットとしている顧客を惹きつけることは、ほぼ不可能でしょう。
顧客にパーソナライズされた体験を提供するためには、質の高いデータとペルソナを活用して、オーディエンスを理解することが必要です。
お客様の印象に残るマーケティング
ホテルのマーケティング担当者は、顧客をセグメント化し、顧客の興味や好みに合わせて戦略を構築する方法を見いださなければなりません。
例えば、レジャー目的の旅行客に、ビジネスパーソン向けのプランを提案したり、一人で冒険を楽しみたい人に、家族向けのレクリエーションパッケージを提案しても、高いコンバージョン率は期待できないでしょう。
それどころか逆に、関連性のないメールが届き続けると、迷惑メールとみなされてしまう確率が高くなります。
適切なメッセージを、適切な場所と時間で、適切なお客様に届けること。
これが、インパクトがあり、印象的なマーケティングを行うための鍵といえます。
適切なオーディエンスにアプローチできるよう、ホテルの目標をしっかり把握しておきましょう。
統計以外の要素にも目を向ける
20~25歳のTwitterユーザーと、60~70歳の定年退職者では、ソーシャルメディアでのエンゲージメントは異なります。
ホテル経営者は、こういった統計以外の要素にも目を向けなければなりません。
なぜならマーケティングとは、人間の特性を理解し、個人的な経験から情報やインスピレーションを得る機会を利用して、それを適切な市場を獲得するための動機付け要因にすることだからです。
ペルソナをもとにしたセグメント作成の重要ステップ
分析ツールでペルソナをベースとしたセグメントを作成する際、ペルソナのどのような特性をセグメントに含めるかを決定するのが重要なステップです。
では実際に、WASIMILがクライアントのホテルのために作成したペルソナの一例を見てみましょう。
思っていた以上に、具体的な情報が多く含まれていて、まるで実在の人物のようではありませんか?
この35歳のワーキングママ「沙織」のペルソナは、沙織だけに当てはまる特徴ではなく、似たような価値観を持つ他のユーザーにも当てはまります。
ビジネスの種類によって、どのような顧客層のペルソナを作成するのか、また、どのような情報を含めるのかは変わってくるでしょう。
しかしここで構築したペルソナが、企業が独自のキャンペーンを行う際にもっとも重要になる、セグメンテーションのベースになることに変わりはありません。
パーソナライズされたペルソナを作成する方法
ホテルがマーケティング施策を考えるとき、まずしなければならないのが、ウェブサイトの分析、ソーシャルメディア、PMSからの予約情報などのデータソースを取得することです。
はじめは定性的な情報から始めて、それに顧客のレビューやホテルスタッフの観察などから得た洞察(インサイト)を補足していきましょう。
これらの情報をもとに、マーケティング担当者やオーナーなど、ステークホルダーの視点から、わかりやすいフォーマットを作成していきます。
Googleアナリティクスの活用
Webサイト分析には、非常に多くの情報が含まれています。
例えば、
- お客様が、どのようにしてあなたのホテルのサイトを見つけたのか
- どのようなリファラルリンクが、特定の層によく利用されているのか
- どのような層がホテルを訪れる傾向にあるのか
といったことを追跡することが可能です。
このような情報は、ペルソナのより定量的なデータにあたります。
ホテルが広告に投資する場合、フィルタリングされたコンバージョン値や目標達成を通じて、ユーザー属性の分析に力を入れることができます。
ユーザーの年齢、性別、居住地、それから、ホテルのウェブサイトでのエンゲージメントが高いユーザーや、直接予約をしたユーザーが使用しているデバイスの種類などが、すぐにわかるユーザー属性インサイトの例です。
また、インタレストレポートでは、ホテルのウェブサイトにアクセスする前のGoogleディスプレイネットワーク上でのブラウジング活動にもとづいて、共通のインタレストを示すユーザーのアフィニティカテゴリが示されます。
これは、出版物のターゲット化や特定のアクティビティの促進に役立つ、補完的な興味分野を特定するのに便利です。
これらのデータは、Googleアナリティクスのアカウントで確認できます。
Googleアナリティクスのユーザー属性サマリーは、下記のようになっています。
<table>
<tbody>
<tr>
<td>ディメンション</td>
<td>バリュー(価値)</td>
</tr>
<tr>
<td>年齢</td>
<td>18-24歳、25−34歳、35-44歳、45-54歳、55-64歳、65歳以上</td>
</tr>
<tr>
<td>性別</td>
<td>男性、女性</td>
</tr>
<tr>
<td>アフィニティ(関心・嗜好性)カテゴリー</td>
<td>ライフスタイル・嗜好性
例:テクノロジー好き、スポーツファン、料理愛好家</td>
</tr>
<tr>
<td>マーケットセグメント</td>
<td>商品購入への関心</td>
</tr>
<tr>
<td>その他カテゴリー</td>
<td>より詳細なアフィニティ(趣味・嗜好性)
例:美食家→レシピ、東アジア料理</td>
</tr>
</tbody>
</table>
他のeコマースサイトと同様に、最高コンバージョン率や収益を特定することはホテルの強みになります。
どの企業にとっても、価値の高い顧客がもっとも関心のあるコンテンツにフォーカスすることは、非常に有益です。
キャンペーンを絞り込むためには、価値の高い顧客を理解し、特定することが必要不可欠といえます。
また、ターゲットユーザーが、インターネット上の他の部分に興味を持っているかどうかを把握することも忘れてはいけません。
そうすることで、適切なユーザーに向けてキャンペーンを行うことができるようになるからです。
ユーザーの共通のインタレストを理解することは、特定のターゲット層を特定し、ウェブサイトでより良いコンテンツを作成したり、クロスセルやアップセルを提供するのに役立ちます。
こういった情報は、Googleアナリティクスで簡単に確認できます。
ソーシャルメディア分析の活用
ソーシャルメディアの存在感が高いホテルは、SNSチャネルからの訪問者数を多く獲得できる可能性があります。
SNSのフォロワーは、過去に宿泊したことのあるお客様や、あなたのホテルに興味を持っているお客様かもしれません。
ホテルのフォロワー数から、ユーザー属性の概要を把握することができ、Googleアナリティクスのインサイトと比較することができます。
Facebook、Instagram、Twitterなどのプラットフォームを使えば、フォロワーの年齢、居住地、性別、好みなどを簡単に分類できます。
また、Twitterには、世帯収入をはじめ、さまざまなインタレストカテゴリも含まれています。
この情報からだけでは、顧客のイメージをはっきり描くことはできないかもしれません。
しかし、ホテルがペルソナを作成する際に、どのようなタイプの顧客を選ぶのかのヒントになるでしょう。
では、オーディエンスに合わせた戦略を立てるスポーツブランドのペルソナの例を見てみましょう。
また、目標や不満、動機、さらには性格的な特徴などの具体的なディテールに注目し、通常の顧客のアーキタイプ(元型)に当てはめて、独自のペルソナを作成することもできます。
Xtensioのサービスを利用すれば、製品や企業のニーズに合わせたペルソナのテンプレート作成が可能です。
他のブランドやビジネスと同様に、ペルソナは、コンテンツにもとづいてオーディエンスをターゲティングするために不可欠です。
ペルソナを活用すれば、説得力のある広告キャンペーンを行う場合、視聴者にリーチするための良い方法を割り当てることができます。
特定のグループを選択することもできますし、最も収益性の高いターゲット層を絞り込むこともできます。
しかし、Sprout social社によると、SNSマーケティングにおける競争は、かなりの激戦になり得るとのこと。
そのため、できるだけ早くニッチ市場を開拓していくことが重要になります。
ペルソナは、誰があなたのホテルの顧客なのか、どこにいるのかを知る手がかりになります。
ホテルスタッフの観察をマーケティングに活用
ホテルの現場で働くスタッフが、宿泊客からのお褒めの言葉や苦情など、お客様の情報を持っていることは珍しくありません。
この情報をもとに、お客様の行動、動機、障害などの定性データを作成することができます。
これらの情報は、サービスの向上に役立つのはもちろん、お客様の視点を理解するための鍵にもなり得るのです。
一般的な観察は、ホテルのスタッフやイベントプランナー、ツアーガイドなどによって行われます。
顧客との会話や、ガイドから得られる定性情報は、あなたが必要としている最もリアルな体験です。
特に、普段からクレームの多いお客様は、具体的なペルソナのモデルにうってつけです。
滞在中の顧客の行動や、特定のホテルに宿泊したり、リピート客となる動機、あなたのホテルに対する不満を考慮して、お客様のストーリーを作ることができます。
実際に、この顧客と同じように考えている顧客は、他にもたくさんいるはずなので、スタッフの観察から得た情報は、この層の顧客をよりよく理解し、よりパーソナライズされたマーケティングメールを作るのに有益です。
また、お客様の不満を逆手に取って、ネガティブな経験をポジティブな方向に変えていくマーケティング施策を実行することもできます。
口コミの活用方法
お客様からの口コミについても、同じようなことが言えます。
感情的な口コミは、顧客がどのように考え、何を最も重視しているのかを知る手がかりになります。
一般的にユーザーがレビューを残すのは、非常に満足された場合か、非常に不満を感じた場合かのどちらかです。
ネガティブな口コミにはたいてい、お客様の行動や、不満の原因が具体的に指摘されているので、価値の高いフィードバックといえます。
ホテルは、これらのアーキタイプを作成した定量的なペルソナに合わせることで、レビューをフィードバックとして活かすことができます。
ここでのペルソナの例としては、「短期滞在のビジネス旅行客」や「観光を好む外向的な家族グループ」などが考えられるでしょう。
このようにして、ペルソナをセグメント化していきます。
また、口コミを処理するときは、その口コミを書いた人の属性に注目してみましょう。
例えば、そのレビューが客室の狭さについての不満だった場合。
欧米のお客様にとって狭いと感じられても、日本のお客様は、その広さが当たり前だと感じているかもしれません。
口コミの一般的な感情をグループ化する際には、まず、顧客の出身国、年齢、性別、利用した部屋のタイプにより区分けしていくことをおすすめします。
ホテルがお客様中心のマーケティングを行うヒント
顧客に関する必要な情報をすべて取得したら、ホテルのセールスやマーケティングスタッフ、運営スタッフがそれを活用できるように、情報をまとめましょう。
Googleは、ターゲットとなる客層を作成する際に、「共感(エンパシー)」を用いることをすすめています。
Googleが提案する、マーケティングで使える4つのステップは下記の通り。
- たくさんの質問をする
- パターンを探す
- カスタマージャーニーマップを作成する
- エンパシーマップ(共感マップ)を作成する
ここでは、セグメント化されたペルソナを作成するための、おすすめの方法をご紹介します。
1.特定のペルソナの典型的な特徴を確立する
ざっくりとした、大体のイメージで大丈夫です。
例えば、女性、25~35歳、大学生~若い社会人、買い物が好き、時々旅行に行く、Netflixを見るのが好きなど。
2.ホテルの目標に合ったペルソナをいくつか作成する
スタートアップの小規模なブティックホテルであれば、男女ともに3~5人の異なるキャラクターを作ることができるでしょう。
経済力、学歴、旅行歴(国内旅行がが好きな人、海外旅行が好きな人)といった情報を加えることもできます。
3.ホテルに合ったグループ分けをする
一般的な属性によるグループ分けでは、あなたのホテルで使いにくいかもしれません。
また、ミレニアル世代、ベビーブーマー世代など、性別や世代のニックネームだけで分類するのも、大雑把すぎると感じるかもしれません。
そこでおすすめなのが、あなたのホテルにあったグループ分けをすることです。
インタビューやアンケート、PMSのリストから得られた、似たような特徴や回答をもとに、顧客をグループ化し、それぞれのグループを代表する架空の人物像を作りましょう。
例えば、日帰りの観光客は、美術館や歴史的な公園、観光地、お寺などの訪問を好む傾向にあります。
このようなグループを作れば、平日に近隣施設の入場料無料チケットなどを提供するキャンペーンを実施することも可能です。
4.ペルソナを常に見直し、必要な変更を加えながら進める
これらのペルソナを適切に作成するために、新たなインサイトを構築しながら調整を行っていきましょう。
ペルソナは常に変化していくものです。
情報化時代においては、特性は常に変化し、成長し続けています。
過去の顧客と、現在の顧客は同じではありません。
そのため、定期的に過去の顧客リストをチェックしてバランスを取り、適切なキャンペーンを構築しているかどうかを確認することが必要です。
5.適切なゲストに適切なコミュニケーション媒体を使う
マーケティング担当者として、コンテンツにも気を配り、関連性、最新性、共感性を保つように心がけましょう。
ブランド・ロイヤルティにおけるカスタマージャーニーマップ
マーケティングや顧客とのコミュニケーションを始める前に、常にブランドイメージを意識して、全体としての目標を見据えましょう。
顧客のニーズを認識することは重要ではあります。しかし、ブランドや企業の目標を見失ってはいけません。
そして、リピーターを獲得していくためには、カスタマージャーニーが重要な役割を担います。
ブランド・ロイヤルティとは?
ブランド・ロイヤルティとは、製品に対する忠誠心と、顧客のブランドに対する認識を指します。
Retention Science社は、プロモーション活動、評判、または企業での過去の経験がロイヤルティを構築すると説明しています。
サービスが良ければ良いほど、リピーターを獲得する可能性は高くなるというわけです。
Wise Marketer社の「Brand Keys Loyalty Leaders 2020 Report」を見ると、Amazon、Netflix、Apple、Nike、Home Depo、Dominosなどのブランド・ロイヤリティ・リーダーが顧客ロイヤルティを独占しています。
これらのブランドや製品は、どのようにして人々を惹きつけるだけでなく、顧客をリピーターにしたのでしょうか?
インバウンドマーケティングは、ブランドアイデンティティの確立とロイヤルティを創出する大きなチャンスです。
帰属意識やコミュニティの共有感、感情的なつながりを提供し、口コミマーケティングを支援することで、消費者と企業の関係を構築することができます。
例えば、Amazonは顧客体験を重視しており、消費者がフィードバックを送信できるようにすることで、無料の返品や迅速な配送を実現して消費者から支持されています。
また、「お客様は常に正しい」という信念が、Amazonをeコマースにおける最大のブランドのひとつに押し上げました。
ペルソナの立場に立って考える
カスタマージャーニーは、ビジネス全体に大きな影響を与えます。
共感マップを作成して、ペルソナがあなたのホテルに滞在しているとき、不便に感じるかもしれないエリアを想像してみましょう。
その際に、彼らが最も弱い立場にある状況を想定するのがポイントです。
中小規模のホテルの場合、お客様に歓迎されているという印象を与え、立ち寄りたいと思う雰囲気を作らなければなりません。
特に今のようなホテルにとって厳しい時代には、「ホテルがあなたを必要としている」と顧客に感じさせることが大切です。
あなたのホテルに滞在することで、お客様はくつろぎを感じ、ものごとの見方を変えることができるかもしれません。
あなたのホテルやサービスが、お客様が現在直面している課題にどのように役立つのかを考えてみましょう。
ペルソナマーケティングは、ブランドの魅力を高め、顧客とより深い関係を築きながら、顧客の定義を明確するのに役立ちます。
CRMで顧客情報をホテルマーケティングに活用
CRM(顧客情報管理)は、ホテルが導入するべき強力なツールです。
CRMを使用すれば、施設内の各ゲストやビジターの情報をホテルシステムのデータベースに保存することが可能になります。
そして、保存されたデータを分析して、マーケティングに活かせる顧客の傾向を知ることができます。
例えば、特定のカテゴリーに分類される分野や業界の情報を含むグループに属する、ビジネス顧客のデータなどが典型的な例です。
他にも、過去に特定の国から来たことのある、スポーツ愛好家のグループなども挙げられます。
CRMでパーソナライズされたマーケティングを実現
効果的なCRMは、質の高い顧客コミュニケーションができるかどうかにかかっています。
顧客にアプローチする手段は今までにないほど多岐にわたり、パーソナライズされたコミュニケーションはもはや常識となってきました。
パーソナライズされたコミュニケーションがなければ、ホテルは、セールスやマーケティング、または顧客のサポートに苦戦してしまうでしょう。
CRMの最大の魅力のひとつは、メッセージをよりパーソナライズして、ターゲットの顧客層のためにカスタマイズできる機能にあります。
例えば、WasimilのCRM機能では、25以上の異なる顧客の基準により、顧客リストをフィルタリングすることが可能です。
その中には、過去の滞在回数、顧客生涯価値の合計、予約ソースなど、あらゆる項目が含まれています。
このようにして、ホテル経営者は顧客のセグメントをハイパー・パーソナライズし、適切なオーディエンスセグメントに響く、パーソナライズされたメッセージを作成することができます。
まとめ
ペルソナは、ホテル経営者やマーケティング担当者が取り入れるべき重要な情報です。
宿泊予約などで入手した顧客情報を保管し、効果的なマーケティングキャンペーンを行うためにその情報を活用していかなければなりません。
これらのペルソナを整理したら、つぎは、テクノロジーを使って適切なオーディエンスにアプローチしましょう。
ペルソナのセグメンテーションでは、共通点にもとづいて顧客の異なるセグメントを識別します。
ホテルのマーケティングをドライブさせるのは、最初は少し大変だと感じるかもしれません。
しかし、様々なアーキタイプを作成して構築すれば、潜在的な顧客に、よりパーソナライズされた体験を提供することができます。
ホテル経営者やオーナーは、成長し続けるテクノロジーに対応し、適材適所のツールに投資していくことが大切です。
そうすることで、お客様に最高の顧客体験を提供するための、カスタマイズされたターゲティングを行うことができるのです。