クーポンを使って収益アップへ!クーポン活用方法のヒントを解説
クーポンを使ったことはありますか?
クーポンとは、割引や特典といった顧客にとってのお得を提供し、自社をアピールする重要なマーケティングツールのひとつです。
とはいえ
「今どきクーポンって効果あるの?」
「戦略的なクーポンって何だろう…」
こんな疑問をお持ちの方も多いことでしょう。
この記事ではクーポンについて、ホテルにもたらすメリット、キャンペーンとの違い、クーポン作成時のポイント、クーポン作成のアイディアを紹介します。
また、ここでは紙クーポンではなく、電子クーポンを前提としています。
ホテルにとってクーポンが重要な理由
ホテルにとってクーポンが重要な理由は、大きく2つあります。
ひとつは、収益アップを図れること。
クーポンを使うことで集客アップや予約率アップを促し、収益アップにつながります。つまり、クーポンは重要なマーケティングツールのひとつなのです。
もうひとつは、顧客をハッピーにできること。
クーポンを通して、割引はもちろん、特別な体験の提供も可能となり、顧客の滞在はより充実したものとなるでしょう。
おもてなしが重要であるホテル業界にとって、顧客が満足することは基本中の基本です。ホテルの根幹といえる顧客満足度を向上させ、ホテルとしての評価があがります。
次の項で、具体的にどんなメリットがあるのかを見ていきましょう。
クーポンがホテルにもたらすメリット
新規顧客へのアプローチができる
- 多くの人の目を引く
- オンラインリーチが広がる(特にSNS)
- 新規顧客を獲得できる
- 直接予約を増やせる
まず、クーポンを活用することで、多くの人の目を引くことができます。
特に拡散性の高いSNSではその傾向は顕著で、オンラインリーチが広がるでしょう。
リーチが広がればその分、新規顧客の獲得できる可能性が高まります。
ホテル独自のクーポンであれば、顧客を直接予約へと導くことができるので、OTAへの手数料を払う必要はありません。
既存顧客へのアプローチができる
- 既存顧客の再予約のきっかけになる
- リピーター化が期待できる
なかなかリピートが増えないということはありませんか?
一度だけ宿泊したことのある既存顧客は、ただ単にホテルの存在を忘れているだけかもしれませんし、ホテルに泊まる経済的余裕がないのかもしれません。
クーポンはそんな既存顧客が、再予約するきっかけになりえます。
思い出してもらう機会を増やせば、その分リピーターになってくれる可能性が高まるでしょう。
ロイヤルカスタマー化へのアプローチができる
- 高いコストパフォーマンスで顧客満足度アップ
- 付加価値の提供で顧客満足度アップ
- 良い口コミやレビューが増える
- 他の上質な客をも呼びこむ
- ブランディングにもなる
割引クーポン
割引クーポンの場合、顧客は高いコストパフォーマンスに満足してくれるでしょう。
ただし、過度な割引や頻繁な割引は、ホテルのブランドを損なうこともあります。いつでも割引クーポンがベストというわけではないのです。
割引は、客室の価格設定と同様に、戦略的に行う必要があります。
例えば、早めに予約する人には”価格に敏感である”という傾向があるので「早割クーポン」はこういった人たちに効果的でしょう。
付加価値クーポン
付加価値を提供するクーポンの場合、顧客の滞在はより充実したものとなります。
付加価値の例は下記の通りです。
- ワンドリンクサービス
- 特別グレードアップ
- その土地ならではのアクティビティ招待
- オリジナルグッズ贈呈…など
さらに、付加価値クーポンで直接予約を後押しすることも可能なのです。
自社サイトとOTAで販売価格は変わらなくても、自社サイトからの予約のみ付加価値クーポンを付ければ、顧客はプラスワンのメリットを感じて直接予約してくれる可能性が高まるでしょう。
付加価値に満足した顧客は良い口コミやレビューを残しやすいので、そこからさらに他の潜在顧客を呼び込んでくれます。
提供する付加価値にホテルのコンセプトを反映させればブランディングにもなり、ホテルに合う上質な顧客が集められるでしょう。
クーポンとキャンペーンとの違い
では、お得なクーポンとお得なキャンペーンでは、いったい何が違うのでしょうか?
どちらもお得には違いありませんよね。
クーポンには特別感がある
大きな違いは、”特別感”にあります。
例えば、自社ホテルサイトで割引プランのキャンペーンを打ち出した場合、どの顧客が見てもキャンペーン内容は同じです。つまり、ホテルサイトを訪れた人はみんな平等に、そのキャンペーンを適用できるわけです。
一方、メールマーケティングでクーポンを配布した場合、顧客は自分にクーポンが届いたというある種の”特別感”を得られます。どのくらい他の人にもクーポンが届いているか、顧客にはわかりません。”特別感”があると、クーポンの価値は高まり、顧客は利用したくなる心理が働きます。
クーポンとキャンペーンでは、お得の度合は同じでも、顧客がどう感じるかが違うのですね。
クーポンはターゲティングが容易
メールでクーポンを配布する場合は、ターゲティングがより容易です。
顧客データから、年齢や性別、居住地などの属性でセグメントし、メール配信すればよいのです。
ターゲットを絞ってクーポンを配布することで、誰でもお得になるホテルサイトの割引プランよりも、ずっと顧客に刺さるクーポンになるでしょう。
クーポン作成のポイントと注意点
クーポンは、ただやみくもに発行すれば良いというものではありません。
集客を仕掛ける重要なマーケティングツールだと認識してください。
ここではクーポン作成時のポイントと注意点を紹介します。
クーポンの目的とターゲットを明確にする
まず、どんな目的でクーポンを活用するのかを決めます(新規顧客獲得・リピート促進・客単価アップなど)。
そして、そのために誰に配布するのかターゲットを決めましょう(見込み客・新規顧客・リピーター・ロイヤルカスタマーなど)。
例えば
・客単価アップを目的に、ロイヤルカスタマーに特別価格でグレードアップできるクーポンを配布する
・リピート促進を目的に、一度きりの利用から1年以上経っている顧客にクーポンを配布する
クーポンをパーソナライズする
前項でキャンペーンとの違いでも述べた”特別感”を、パーソナライズすることでより強化しましょう。
メール配布ならば宛名とひと言をパーソナライズしたり、誕生月にクーポン付きメールを配信したりして、パーソナライズできます。
他にも、過去2回以上宿泊したことのある既存顧客向けのクーポンなどもありますね。
このように既存顧客の属性や宿泊履歴から、パーソナライズするヒントが得られます。
複数のクーポンを並べて提示する
目的とターゲットに合った複数のクーポンを並べて提示することで、「使うor使わない」という判断軸から「どれを使うか」という判断軸に変化します。
使うことを前提とした判断軸に変わりやすいので、複数クーポンを顧客が選べる状況にすることでクーポン利用率があがるでしょう。
クーポン活用の注意点
- 有効期限を付ける
- 注意事項を明記する
- 多用や過度な割引をしない
まず、必ず有効期限を付けましょう。
マーケティングツールとして活用するからには、その効果を測定しなければなりません。したがって有効期限をきちんと設定し、クーポンはどのくらいの期間でどのくらいの利用があったのか等を分析しましょう。
有効期限の他にも、他の割引との併用可能か/1枚で何人まで使用可能か/他人への譲渡は可能か…といった注意事項も明記しておくと安心です。
せっかくのクーポンで思わぬトラブルにならないよう、事前に対策しておきましょう。
また、クーポンの多用や過度な割引内容にも注意してください。
頻繁にクーポン発行たり割引率が大きすぎるとと、安売りのイメージ付いてしまう恐れがあります。
魅力あるクーポンを作ろう!アイデア紹介
顧客がわくわくするようなクーポンで、顧客を心をつかみましょう。
重要なのは、徹底的に顧客目線に立って、ホテルの魅力をクーポンに反映させることです。
ここではいくつかアイディアを紹介します。
国内外の祝祭日を活かしたクーポン
大型連休には競合と予約の取り合いになります。
いち早く予約を勝ち取るために、大型連休よりも早めにクーポン配布し顧客の関心を引きましょう。年末年始ならば、初詣に行くときに携帯できるカイロをプレゼントするクーポンなど。
また、公的な祝祭日でなくてもOK。
世界にはいろいろな記念日があります。
例えば10月1日はコーヒー記念日です。国際コーヒー機関や全日本コーヒー協会が制定しています。
コーヒー記念日の宿泊予約でコーヒー豆をプレゼントするクーポンを配布すれば、全国のコーヒー愛好家の興味をぐっと惹きつけることができます。
他にもさまざまな記念日があるので、ホテルのイメージやコンセプト、ターゲットが好きそうな記念日を探してみてください。
地の利や季節の利を活かしたクーポン
海が近いホテルなら、浮き輪や空気入れの貸出クーポン、海水浴後のスキンケアスパのクーポンを配布してみてはいかがでしょうか>
海が近いホテルならば、夏はほとんどの顧客が海水浴へ行きますよね。
冬であっても、海釣りアクティビティの割引クーポンや、朝採れた新鮮な刺身1品サービスクーポンなどを付けることができます。
特別な自然現象を活かしたクーポン
特別な自然現象とは、流星群や流氷、雲海、日食、月食…といったなかなか経験できない自然現象のことです。
例えば、数年に一度の流星群が見られる時期に、あなたのホテルのルーフトップを開放し、星空鑑賞クーポンを配布してはいかがでしょうか?数年に一度という稀少性から注目を集めやすい上に、ホテル側のコストはほとんどかかりません。
ホテルはこんな幸運を逃すわけにはいきませんよね。
WASIMILのクーポン管理機能で簡単発行&管理
WASIMILを使えば、予約サイト上はもちろん、電話口やウォークイン時にも簡単にクーポンを発行できます。
作成できるクーポンは、有効期限の設定から土日限定や曜日限定といった細かいカスタマイズも可能です。より戦略的なクーポン活用ができるでしょう。
ホテルシステムと連携しているので、クーポンの在庫数や発行数を一元管理できます。
さらにPMSとも連携しているので、クーポンを反映して支払金額を自動計算してくれます。手動計算でクーポンの割引を忘れていた…なんていうミスも起こりにくいので安心ですね。
まとめ
昔から馴染みのあるクーポンですが、重要なマーケティングツールのひとつであることがわかりました。
クーポンを上手に活用することで、新規顧客にも既存顧客にもアプローチでき、さらには顧客のロイヤルカスタマー化にも貢献できます。
今までクーポンを使っていたホテルも使っていなかったホテルも、クーポンの目的とターゲットをあらためて考え、ぜひクーポンを最大限活用してみてください。