直接予約を増やそう!ホテルWebサイトのスマホ最適化の必要性とは
今や常識となりつつあるスマホ最適化。正しく最適化すれば、自社ホテルWebサイトからの直接予約のコンバージョン率をあげていくことも出来ます。
あなたのWebサイトはスマホに適した仕様になっていますか?
また、正しく最適化できているでしょうか?
この記事では、ホテルWebサイトのスマホ最適化について、メリットや押さえるべきポイント、スマホSEOのコツ、よくある間違いなどを解説します。
ホテルWebサイトがスマホ最適化するべき理由
スマホ最適化は決して新しい方法ではありません。
ここ10年足らずでスマートフォンの所持率は飛躍的に伸び、現在では8割以上の世帯で所持されています。
(出典:総務省)
それに伴うように、Webサイトの閲覧するスマホユーザーも増加しています。
日本国内でも、もはやスマホユーザーがデスクトップユーザーを上回ったというデータも見られるほどです。
(出典:総務省_2019年)
また、JTB総合研究所によると、「スマートフォンで予約購入した旅行関連商品」は第1位に「宿泊施設」がランクインしています。2位以下の「航空券」「レストラン予約」「国内ツアー」「レンタカー」を大きく引き離しています。さらに、2位以下は年々減少傾向にあるのに対し、宿泊施設だけが年々増加していることもわかります。
これだけスマホを使う人が増え、スマホでホテルを予約している人が増え続けている時代で、スマホ最適化しない理由はありませんよね。
ホテルWebサイトからの直接予約UP、SEO対策にも
ここで、ホテルのWebサイトをスマホ最適化することで得られるメリットを挙げてみましょう。
- アプローチできる層が大幅に広がる
- 直予約増加に貢献できる
- SEO効果が得られる
スマホユーザーにも見やすいWebサイトにすることで、アプローチできるユーザーがぐっと増えます。デスクトップユーザーだけでなくスマホユーザーもしっかり取り込めるのです。
また、見やすくて予約しやすいWebサイトは、そのまま直接予約に進む可能性が高くなります。予約しようと思っても予約ボタンがすぐに見つからなかったら、なかなか予約に至ることはできませんよね。
さらに、2019年にGoogleが「Googleがスマホに対応したウェブサイトを検索結果において優遇する」と正式に発表したことから、効果的なSEO対策にもなりうるのです。
まずはスマホユーザーの特性を押さえよう
スマホからWebサイトを見るユーザーは、デスクトップユーザーと比較して異なる特性があります。
スマホユーザーは、通勤中や待ち時間、誰かとの会話中といった合間時間で利用されることが多いです。一方でデスクトップユーザーは、自宅でくつろいでいる時間や職場での昼休みなど、しっかりと腰を据えてWebサイトを閲覧していることが多いでしょう。
となると、スマホユーザーはデスクトップユーザーと比較して下記のような特性が考えられます。
- 滞在時間が短い
- 訪問ページが少ない
- 注意が反れやすい
- 障壁に敏感
- 利用時間が異なる など
スマホユーザーの閲覧環境は、毎秒変化しているといえます。
例えば、電車に乗っていて降車駅についたり、歩いていて自転車を避けたり。
このような環境下なので、滞在時間は短く、訪問ページも2-3ページと少なく、さらに注意力も反れやすいのです。
時間や注意力といったリソースが限られているので、スマホユーザーは欲しい情報をすぐに手に入れたいと思っています。
したがって、少しでも見にくい、使いにくい、わかりにくいといった障壁に敏感です。少しでも障壁を感じるとすぐに離脱してしまう傾向があります。
正しいスマホ最適化のために押さえるべきポイント
ここで、スマホユーザーにやさしいスマホ最適化を正しく行うためのポイントを紹介します。
十分にトラッキングする
まずあなたのホテルのWebサイトを、Googleアナリティクスで十分にトラッキングしましょう。
前述したスマホユーザーの特性は、ホテル業界に限定したものでもなく、あくまで一般的な特性を述べています。実際にスマホユーザーがどのような特性を持っているのかを知るには、Webサイトを訪問するユーザーを観察・分析するのが一番有効な方法といえるでしょう。
まずはGoogleアナリティクスという無料で使えるツールを使って、スマホユーザーを正確に把握してください。
例えば、下記のような指標を確認しましょう。
- ページビュー
- 検索流入ワード
- 直帰率
- コンバージョン率
- どのページからどのページへ遷移しているか
- 使用デバイス(スマホ・デスクトップ・タブレット等の割合)
サイトナビゲーションを明確にする
せっかくWebサイトに訪問しても、どこに何の情報があるのかわからない場合は離脱率が高まります。
スマホユーザーを適切に案内するサイトナビゲーションを明確にしましょう。
たくさんの情報の中から欲しい情報を見つけ出すのは大変ですよね。スマホの小さな画面ならば、なおさら難しいでしょう。
ホテルのWebサイトでいえば、全客室をずらりと並べたリストの中から希望する客室を見つけるのは至難の業です。また、希望宿泊日を1日ごとにクリックして選択するのも気の遠くなる作業です。
その有効な手段の一つがメニューバーやフィルター機能です。
メニューバーはサイト全体の概要を示す、いわば目次のような役割があります。
フィルター機能は、欲しい情報にスムーズに案内する役割があります。
スマホユーザーの障壁をなくす
スマホユーザーが感じる障壁は、大きく2つに分けられます。
ひとつは、物理的な障壁。
例えば、ズームしないと入力できない小さなフォーム、なかなか正確に推せない小さなボタン、かなりスクロールしないと欲しい情報に辿り着けない縦長いページなど。
このようにそもそもの構造に問題がありユーザーの障壁となってしまうもののことをいいます。
もうひとつは、感覚的な障壁。
いわゆるメンタルブロックとも呼ばれます。たとえ文字サイズが適切でも、行間が詰まりすぎて読みたくなくなるような文章ってありますよね。
他にも、入力項目が多すぎる申し込みフォーム、選択ではなく手入力の日付入力など。
これらの障壁があると、コンテンツ内容が充実していても、そもそも読んでもらえずに離脱されてしまいます。障壁は可能な限りなくすようにしましょう。
自社予約UPへ!スマホ検索で上位表示されるSEOのコツ
ここではスマホ検索結果において上位表示される、いわゆるSEOのコツをご紹介します。
AMPを導入する
AMP(Accelerated Mobile Pages)とは、簡単にいうと「モバイルサイトを高速で表示させる技術」です。ちなみに、Googleも推奨している技術です。
表示速度を早くすることで、スマホユーザーにとってよりよいユーザーエクスペリエンス(UX)が実現できます。
もちろんユーザーだけでなく、ホテル側にもメリットがあります。
表示速度が速いと離脱率が下がり、その結果、コンバージョン率や売上増加にも貢献するというわけです。
クリックしたページがなかなか表示されなかったときに、見るのを止めたことはありませんか?
実際にstrangeloop社の調査によると、表示速度をたった1秒遅らせただけで、ページビューが9%減少、直帰率が8%増加、コンバージョンが3.5%減少することがわかっています。さらにその後、離脱したユーザーが再度訪れることはありませんでした。
このようにページの表示速度はコンバージョンに大きく関係しているのです。
表示速度が遅い場合はAMPの導入を考えてみましょう。
カテゴリやタグを上手に使う
Webサイトでブログを発信する場合やコンテンツが多くなる場合は、カテゴリやタグを有効に使いましょう。そうすることでユーザーエクスペリエンス(UX)が向上し、結果としてSEO対策にもなります。
カテゴリとは、記事や個々のコンテンツを大まかに「分類」するものです。例えば、客室・食事・オプション・お土産・付属施設といったように。
一方でタグとは、記事や個々のコンテンツの「つながり」を示すものです。例えば、ラグジュアリー・ファミリー・カップルといったように。もっと具体的にいうと、ラグジュアリーな客室、ラグジュアリーな食事、ラグジュアリーなオプションなど、タグはカテゴリを超えてつながりを示すことができます。
カテゴリやタグを構造的に構築し、よりわかりやすいWebサイトがユーザーおよび検索エンジンに評価されるのです。
画像や動画は圧縮する
Webサイトには、文章だけでなく画像や動画といったビジュアル情報も用いた方が、スマホユーザーにとって理解しやすくなります。
ただし、画像や動画はデータ量が大きいので、その分ページの読み込みに時間がかかってしまうのです。ページの読み込み速度は、スマホユーザーの直帰率の増加へ直結してしまいます。せっかく興味を持ってWebサイトを訪れてくれたスマホユーザーに、コンテンツを見せることもできないまま逃してしまうのです。
したがって、Webサイトへアップロードする前に画像や動画は必ず圧縮しましょう。
圧縮ツールは無料のものもたくさんあるので、活用してください。
スマホ最適化のよくある間違い
ここではよくあるスマホ最適化の間違いを紹介します。
あなたのWebサイトにあてはまっていないか確認してください。
レスポンシブ対応しただけ
よくあるスマホ最適化として、まずレスポンシブ対応が挙げられます。
レスポンシブ対応とは、閲覧しているデバイスに応じて表示デザインを変更する手法のことです。
もちろん、スマホからみたときにスマホ画面に合わせた表示デザインは必須です。
しかし、これだけでスマホ最適化したとは言えません。
スマホユーザーの特性はデスクトップユーザーとは大きく異なります。
したがって、スマホユーザーの特性に合わせたデザインや仕様も必要なのです。
具体的には前述した通り、すぐに欲しい情報へいけるよう工夫したサイトナビゲーションや、限られた時間の中で直感的にわかるボタンのデザインなどが挙げられます。
レスポンシブ対応しただけでスマホ最適化は完了と思ってはいけません。
単なるデスクトップ版の縮小版
元からあったデスクトップ版の縮小版を、スマホ最適化としているWebサイトも多くみられます。
単に文章を短くしたり削ったりしてスマホ画面に入るようにしたものや、デスクトップ版の情報をすべてスマホサイトに詰め込んだもののことです。
スマホユーザーの特性は全く異なるので、Webサイトのコンテンツやコピーライティングについてもデスクトップ版とは異なるとみなすべきでしょう。
デスクトップ版は画面が大きいので色んな情報を置くことができます。
一方、スマホは画面が小さいので、何をトップページに置き、何を次ページにおくのか等、構造的かつ階層的に考える必要があります。
スマホ最適化されたホテルWebサイト事例
ここで実際に、スマホ最適化されたホテルのWebサイトを紹介します。
HOTEL 1899 TOKYOです。
具体的にどんなところが良いのかみていきましょう。
すぐに目に付く言語バーとメニューバー
トップページのすぐ目に付くところに、言語バーとメニューバーがあります(左写真)。
外国人のスマホユーザーが訪問した場合は、すぐに言語を変換できてとても助かりますね。
さらに直感的にメニューとわかる三本線で、メニューバーを置いています。メニューバーをクリックすると、トップページ上にメニューが表示されます(右写真)。
サイト訪問者が迷子にならないよう、シンプルながらも適切なデザインがほどこされているのが素晴らしいですね。
日付や室数が選択式
日付・泊数・室数・人数選択すべてがプルダウンの選択式なのも、スマホユーザーにとっては嬉しいポイントです。
小さな画面かつ集中できる環境にいないスマホユーザーに、手入力はかなり面倒に感じるでしょう。そのことを考慮してデザインされています。
宿泊予約が固定表示
宿泊予約へのボタンが画面一番上に固定されています。
スクロールしても画面一番上に表示され、いつでもクリックできる状態です。
これなら、Webサイトのコンテンツをみていて、予約したいと思った瞬間に迷うことなく予約画面へ移動できますね。
タブでわかりやすい
コンテンツにもタブをふんだんに使っています。
これにより、スマホユーザーはどんなコンテンツがあるのか体系的に理解でき、タブの移動も簡単にできますね。
いちいちページが遷移しないのでストレスも少ないでしょう。
スマホ最適化された自社予約システムでコンバージョン率の更なるアップを
自社予約のコンバージョン率を確実にアップさせるには、webサイト最適化の先にある予約システムも重要です。
WASIMILの予約システムは、スマホ最適化はもちろん、直感的にわかるデザインや10言語対応、たった4ステップで予約が完了するといった、ユーザーにわかりやすい特徴を多く備えています。
また、Googleアナリティクスとも連携しているので、Webサイト訪問者の予約システム上での動きも分析できます。予約ステップのどこで離脱したのか、離脱の多いステップはどこかなどがわかれば、効率よく改善していけるでしょう。
自社予約システムを導入し、さらなるコンバージョン率アップを目指してください。
まとめ
ホテルのWebサイトは、インターネット上での店舗といえるほど重要なものです。
実店舗でディスプレイや動線などをこだわるのと同じように、Webサイトもユーザーが見やすくなるようこだわってください。
ユーザーの中で最も多いスマホユーザー。
良いWebサイトには、スマホユーザーに最適化したWebサイトであることが欠かせません。
この記事をきっかけに、改めてあなたのWebサイトを見直してみてみませんか。