ホテルのSNS活用の3つのメリットと成功させるための7つのポイント
SNSの活用はホテルや旅館をより多くの人に知ってもらうための重要なマーケティングツールです。 ホテルと 旅館 snsマーケティング マーケティングは、低コストまたは無料でより多くの集客を実現します。
今の時代、情報を得ようとするときに「まずはSNSで調べてみよう」とする人は非常に多く、SNS上でホテルの魅力を100%アピールできているかどうかは非常に重要なポイントとなります。
しかし、SNSを活用するといってもどのような点に注意すればよいのかわからない、SNS運用はしているけれどなかなか成果が見えない、とお悩みの方は少なくありません。
今回はホテル・旅館向けソーシャルメディア(SNS)についてお話します。
・なぜホテルがSNSに力を入れるべきなのか
・ホテルがSNSを活用する3つのメリット
・ターゲットセグメントを理解したSNSの使い分け
・InstagramをホテルのSNS運用に効果的に利用する方法
・ホテルのSNS運用の失敗例
・失敗しないSNS運用7つのポイント
・ホテルシステムWASIMILの活用方法
以上の点について解説します。今後SNSをもっと活用したい、SNS運用がうまくいかないとお悩みの方にぜひ読んでいただきたい内容です。
旅館・ホテルがソーシャルメディアを活用すべき理由
日常的にSNSを見る人は多く、SNSから得た情報をきっかけに何かを購入したり、外出先を決めたりすることは珍しくありません。
どこかに行こうと考えたとき、まずはインターネットでそのエリアを検索したり、気になるホテルや旅館の公式SNSを隅々まで調べたりすることは、今の時代において極めて一般的な行動パターンであると言えます。
ホテルについて調べようとする人がいるのに関わらず、そのホテルのSNSが不完全なものであったり、そもそもSNSのアカウントがなかったりすると、これは立派な機会ロスとなります。
ホテルの集客のためには、SNSを最大限に活用し、ホテル自体を多くの人々に認知してもらい、その上で魅力を伝えることが欠かせないのです。
ホテルの SNS 戦略について詳しくは、こちらをご覧ください。
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SNS活用の3大メリット
SNS運用だけが集客に効果のある方法ではありません。しかしながらSNS活用がこれほどまでに重要視されているのはなぜでしょう。
ここでは、ホテルがSNSを活用するメリットを3つのポイントに分けて解説していきます。
広告費0円からスタート可能
SNSと言えば、InstagramやFacebook、Twitterなどが代表的ですが、これらはすべて運用費が無料です、もちろん有料広告などを貼る場合は別ですが、基本料金が0円なのは非常に大きなメリット。
そのため、コストをかけず試行錯誤を繰り返しながらさまざまな方法でのアプローチを無限に試すことができ、効果的な運用方法を見極めていくことができます。
ノーリスクで運用できる広告塔とも言えるSNS。これを使わない手はありません。
写真・動画を用いた伝わりやすい訴求が可能
どのSNSでも写真や動画を用いて、見る側に伝わりやすい訴求ができる点が大きな魅力。百聞は一見にしかずと言いますが、文章を読ませずとも写真や動画だけで視覚的にホテルの魅力を伝えることができるのがSNSです。
さらに、SNSを頻繁に更新することでフォロワーに対して継続的に魅力を訴求し続けることができ、人々の関心を高めやすくなります。
また、公式HPに掲載できる写真の数は限られていても、SNSなら何度も別の写真を投稿し続けられるため、ホテルのイメージを潜在顧客に対して刷り込んでいくことが可能です。
フォロワーとの直接的なコミュニケーションが可能
通常の広告や公式HPの告知はホテルからの一方的なコミュニケーションになりますが、SNSでは双方向のコミュニケーションが可能になる点もメリットと言えます。
フォロワーに対してアンケートを募ったり、投稿に対するコメントに返信したりすることで、フォロワーと直接的に関わることができます。
これらのアクティブなコミュニケーションは、潜在顧客であるフォロワーの関心がどこに向いているのかを正確に知る貴重な情報源でもあります。
自社ホテルのターゲットセグメントを理解してSNSを使い分ける
ホテルのSNS運用を効果的に進める上で欠かせないのが、自社ホテルのターゲットセグメント(顧客の層)を理解することです。
ターゲットセグメントを理解して初めて、そのセグメントに向けた効果的なSNS運用の手段を考えることができます。
例を挙げると以下のようなターゲットセグメントが挙げられます。
・ビジネス利用客
・ひとり旅を楽しむ旅行客
・ファミリーの旅行客
・カップルの旅行客
・インバウンド
ターゲットが変われば、刺さる投稿の方向性も大きく変わります。例えばビジネス利用者が圧倒的に多いホテルで、記念日プランや夜景が見えるレストランのアピールは刺さりません。
ビジネス利用者の多いホテルなら、出張ビジネスマンに好まれるサービスやプランを考える必要があり、それらが伝わるSNS投稿をメインにすべきです。
このように、ターゲットセグメントの理解なしには進められないのがホテルのSNS運用なのです。
InstagramをホテルのSNS運用に効果的に利用する方法
ホテルがSNS運用を強化する場合、特に注力すべきはInstagramと言えます。Instagramは数あるSNSの中でも特にホテル集客において成果を挙げやすいと考えられます。
ここからは、ホテルのSNS運用におけるInstagramの効果的な利用方法について解説します。
Instagramユーザーの属性
公式の発表によると2019年時点でInstagramの月間アクティブアカウント数(国内)が3,300万を突破したと言われています。
Instagramのユーザーは女性に偏っているとイメージされがちですが、男性が43%女性が57%というデータがあるため、男女比の偏りはほぼありません。
一方で年齢に関してはやや偏りを見せているInstagram。アライドアーキテクツが2020年12月に行った調査によると、年代別の利用率は以下の通り。
・15~19歳 65%
・20代 57.3%
・30代 47.8%
・40代 40.2%
・50代 29.4%
予想どおりかもしれませんが、30代までの利用率が高いのがInstagramの特徴です。ただ、全体的に安定した利用率を保ち、50代でも3割近い人々がInstagramを利用している点はホテルのSNS運用において非常に喜ばしいポイントではないでしょうか。
Instagramを使えば、やや若い世代にリーチしやすいとは言え、幅広い世代に年齢問わずホテルの訴求ができるというわけです。
公式サイトへのチャネルを構築しやすい
ホテルとしては公式HPへのチャネルを獲得し、公式HPからの宿泊予約を少しでも増やしていきたいと考えるのが自然です。
ただ、大手予約サイト(楽天トラベル・じゃらん・ブッキングドットコム・ホテルズドットコムなど)を使い慣れているユーザーが多い昨今では、公式HPを一切通過しないケースも少なくありません。
一方、Instagramの投稿からユーザーがホテルに興味を持った場合、Instagramから公式HPへと直接流入するケースが多く、公式HPからの宿泊予約に繋がりやすい傾向にあります。
ハッシュタグからホテルの投稿を見つけ、その投稿に興味を持ちプロフィールのリンクをクリックするという流れがホテル集客においては非常に重要。この流れならホテル名を知らなかった人にまでホテルを認知させることが可能な点も大きなメリットです。
位置情報から検索するユーザーが増えている
先ほども触れたように、ホテル名を検索せずともハッシュタグからホテルの認知に繋げることができるInstagram。
Instagramはエリア検索も可能です。位置情報を利用し、周辺にどのような施設や観光スポットがあるのかを検索できるのがInstagramの強みでもあります。
旅行の際に事前リサーチをする際にInstagramを活用するユーザーは多く、「こんなホテルがあったのか」とエリア検索からホテルを認知してもらえるチャンスがあるのは、ホテルとして非常に価値のあることです。
視覚的なアピールで世界観が伝わりやすい
Instagramは写真・動画をメインとしたSNS。ホテルの雰囲気を伝えるために最も効果的なのが視覚的なアピールですから、まさにInstagramの得意分野となります。
客室の様子、ホテルの外観、ロビーなどの共用スペースを写真で見ることができれば、イメージは一気に膨らみます。写真を見れば、そのホテルが落ち着いた高級路線のホテルなのか、若い世代向けのインスタ映えするようなホテルなのかが一目瞭然です。
ホテルのSNS運用で失敗する3つのケース
効果的に活用すれば大きな成果が見込めるホテルのSNS運用。しかし、実際にはSNS運用に苦戦するホテルも多く、失敗例も少なくありません。
一体どのような理由でSNS運用に失敗してしまうのか、ホテルのSNS運用失敗例を3つ挙げて解説していきましょう。
コンテンツが少ない・更新頻度が低い
言うまでもありませんが、コンテンツ不足や更新頻度の低いアカウントはユーザーの目に止まりにくくなります。
どれだけコンテンツ作成に時間をかけ、念入りに文章やハッシュタグを考えたところで、効果はなかなか出にくくなってしまうのがSNS運用。
定期的な投稿を継続的に行い、常に新しい情報が掲載されている状態を維持し続ける必要があります。
魅力が伝わる写真・動画が掲載されていない
ホテルの魅力が伝わる写真や動画が掲載されていれば、当然ユーザーの心に刺さります。しかし、掲載されている写真が
・画質が悪く見づらい
・写真自体が暗い
・ピントが合っていない
・動画の編集が雑
などの場合、ユーザーは素通りしてしまいます。ホテルに興味を持ちSNSを見に来た潜在顧客が離れてしまうきっかけにもなりかねないのが、SNS運用で失敗するリスクでもあります。
顧客目線の投稿ができていない
先ほどお伝えしたターゲットセグメントについての理解が不十分な場合に起こりやすいのが、投稿内容が顧客のニーズに合っていないケースです。
ただ見た目に美しい写真を投稿すれば良いコンテンツとは言えません。SNS運用で集客UPを目指すのであれば、ターゲットに刺さるコンテンツを考える必要があります。
以下は顧客目線の投稿ができていない例です。
・カップルの利用客が多いホテルで、ワーケーション利用をイメージさせる投稿
・ビジネス利用客が多いホテルで、子供連れが楽しめるホテルの近隣スポット紹介
顧客目線に立ちどのような投稿が刺さるかを分析した上で投稿するコンテンツ内容を決めなければ、ホテルのSNS運用は上手くいきません。
ホテルのSNS運用を成功させるための7つのポイント
ここまでで、どのような点に注意してSNS運用をすべきかはおおよそイメージができたのではないでしょうか。
ホテルのSNS運用を成功させるためには、おさえるべきポイントがあります。ここでは、ホテルのSNS運用で気をつけるべき7つのポイントについて解説します。
1.ターゲットを明確にする
これまでのホテルの利用客を分析したデータを元に、どのようなターゲット層に最も利用されているかを改めて明確にしましょう。
ホテルとしては「ファミリー向けホテル」の認識でも、実はロケーションや価格帯からビジネス利用客が多かった、などのケースもあります。固定観念のみで進めずに、数字を明確にして正確な分析をしましょう。
2.写真・動画は高画質なものを使用
ターゲットに刺さる写真や動画を投稿する際には、それらが美しくて魅力的である必要があります。撮影した写真や動画は必要に応じて加工するなどして、より魅力の伝わるように工夫しましょう。
3.投稿頻度を落とさず定期的な更新を継続
定期的な投稿を継続することはフォロワー獲得のためにも重要なポイントとなります。週に1度より2度、2度より3度と頻度を上げて投稿しましょう。ユーザーを飽きさせないことが大事です。
効率的に投稿を継続するためには予約投稿機能を活用するのが効果的。例えばFacebookには「投稿ツール」があり、先々の投稿内容を事前に準備しスケジュールを設定することが可能です。InstagramやTwitterにおいては予約投稿機能が備わっていませんが、外部のツールを活用することで自動投稿が可能になります。
先々1ヶ月分の投稿を月初にまとめて作成しておき、投稿するタイミングをあらかじめ設定しておけば、作業効率は格段にUPします。
4.ストーリーズ機能を活用
Instagramにおいては、ストーリーズ機能がとても便利。リアルタイムでホテルの様子を配信することができるストーリーズ機能は積極的に使いましょう。
例えば、富士山が見えるホテルなら、毎日富士山の見え方をストーリーズ配信するのも素敵です。また、紅葉や桜が望めるホテルが今現在の様子をストーリーズ配信すれば、検討中のユーザーは日程を決めやすくなります。
5.ユーザーとの関わりを持つ
常にSNSがアクティブであることがホテルのSNS運用において大切なポイント。コメントやストーリーズのリアクションには、なるべく素早く返信してユーザーとの関わりを持ちましょう。
ユーザーとの直接的な関わりを持つことができるのはSNSのメリットでもあります。絵文字ひとつのリアクションにたいても、一言メッセージを送るなどすると印象UPに繋がります。
6.インフルエンサーによる拡散
ホテルの魅力をインフルエンサーを通して拡散していく方法は、SNS運用において効果が出やすいため、ぜひ実践してみましょう。
依頼する場合の注意点は、ホテルのターゲット層のユーザーに対して影響力のあるインスタグラマーを選ぶこと。この点がずれてしまうと、訴求力が下がり効果が見込めなくなってしまいます。
7.SNS限定のキャンペーン
SNS限定でキャンペーンを打ち出すのも効果的です。
・Instagramからの予約で○○プレゼント
・Instagramからの予約で○○円OFF
などのキャンペーンを企画し発信しましょう。またキャンペーンはホテルのSNSアカウントのフォロワーを増やす目的でも有効です。「フォロー&いいねで宿泊時○○プレゼント」などがこの例です。
ホテルのSNS運用へホテルシステムWASIMILを活用する
ホテルの膨大な業務の効率化のために生まれたホテルシステムWASIMIL。WASIMILには様々な機能がありますが、SNS運用をさらに効果的に進めるために役立つのがセグメント機能。
SNS運用の失敗ケースは、
・顧客目線で投稿できていない
・顧客のニーズとずれた訴求
など、ターゲットセグメントに対する正確な理解ができていないことに起因している場合が多いです。この失敗を防ぐためにも正確なデータ分析が必要不可欠。WASIMILのセグメント機能について解説しておきましょう。
セグメント機能
WASIMILにはCRM(顧客情報管理システム)があります。
・年齢
・性別
・滞在回数
・都道府県
・予約経路
・滞在月
CRMでは上記を含む項目で顧客リストをフィルタリングします。このセグメント機能を有効活用することで、SNS運用において重要な「ターゲットセグメント」を正確に把握できます。
WASIMILを活用することで、「刺さる訴求」が何かを見極めることができ、結果的にSNS運用で最大限の効果を見込むことが可能になるのです。
まとめ
ただ見映えの良い投稿をすることがホテルのSNSホテルのSNS運用のカギではありません。ホテルのSNS運用は常に顧客目線でなければなりません。顧客の立場に立ち、旅行意欲を掻き立てるコンテンツを作成しましょう。
顧客目線に立つためには顧客のターゲット層への正確な理解が欠かせません。WASIMILのセグメント機能を最大限に活用し、より効果的なSNS運用をされてみてはいかがでしょう。