地域密着ホテルへ!ローカルビジネスと連携して収益アップを図る
ローカルビジネスとは、ホテルの近隣地域の他のビジネスのことです。
このローカルビジネスと協力すれば、収益化を図ることができます。
あなたのホテルの地域には、どんなビジネスが盛んですか?
また、あなたのホテルと相性の良いビジネスはありますか?
地域と上手に連携することによって、効率的に収益アップを図れます。
この記事では、ローカルビジネスとの連携がゲストにどのように影響を与えるのか、具体的なローカルビジネス連携事例などを紹介しています。
本格的なものからローコストで始められるものまで紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
ローカルな体験がゲストの満足度を高める
モノ消費からコト消費へ、ゲストの楽しみ方は変化しています。
・その土地でしか体験できないコト
・その土地ならではのコト
このようなコトに重きが置かれ始めています。
例えばコップ1杯の水を飲むにしても、ただ水を飲むよりも「この土地の山の湧水です」と言われて飲んだ方が、貴重な経験となり思い出にも残りやすいでしょう。
ローカルな体験は、体験の価値をいっそう高めてくれるのです。
ホテル滞在でローカルな体験を提供できれば、ゲストの旅の思い出は充実し、ホテルに対する印象も強く良く残ります。
ここでしかできない体験にゲストは魅せられ、収益アップにつながりやすいでしょう。
良い思い出を覚えていてくれれば、「また来よう」とリピートしてくれるでしょう。
ホテルができるローカルビジネスとは?
ホテルができるローカルビジネスを具体的な事例とともに紹介します。
フォーマルなレストランから農家、パブ、さらにはスナックバーまでもが、協力および連携することによって収益アップを図れるのです。
ロビーを地元アーティストのギャラリーへ
もっともシンプルなローカルビジネスは、地元アーティストに声をかけ、彼らの作品をロビーに展示することでしょう。つまりホテルにささやかなギャラリースペースを作るということですね。
下記のような地元アーティストがいないか、探してみてください。
- 画家
- 彫刻家
- 陶芸家
- 伝統工芸士
- アクセサリー作家…
展示する代わりに、作品が売れた際にはホテルに数パーセント入る仕組みで、収益を得られます。
ゲストはほとんどが観光客です。ゲストにおみやげを購入するチャンスを与えましょう。
事例:札幌グランドホテルではアイヌ民具を展示
古来より北海道に暮らすアイヌ民族。
自然素材や動物の毛皮を使った、アイヌ民族の道具を展示しています。
旅行でのホテル滞在を通して、北海道に訪れるゲストにアイヌ民族への理解を促しています。
自社ホテルの収益だけでなく、社会貢献にもなるすばらしいイベントですね。
地元農家の野菜果物マーケットを開催
アーティストだけでなく、地元農家と協力する手もあります。
地域のおいしい特産品を、ゲストに買ってもらいましょう。
売上の数パーセントがホテルに入る仕組みで収益を得られます。マーケット自体が評判になってきたら、出店料として収益を得ることもできるでしょう。
食べ物なので、皮を向くだけで食べられる新鮮なフルーツ、あるいはピクルスやドライフルーツといった保存がきくものが良いでしょう。
ゲストのおやつにもなり、おみやげにもなりますね。
事例:札幌東急REIホテルですすきのマルシェ
札幌東急REIホテルでは、札幌近郊で採れた野菜を当ホテル1階の販売ブース「すすきのマルシェ」で販売開始。あわせてレストランのランチバイキングでも提供しています。
特にランチバイキングで食べた上で購入を決められる点が、ゲストにとって嬉しいですね。
地元ミュージシャンを呼んでライブ開催
ゲストにリラックスしてもらうため、楽しんでもらうために、音楽の力を借りましょう。
地元ミュージシャンを呼んでライブを実施すれば、ゲスト同士の交流が生まれることもあるでしょうし、地元ミュージシャンにとっても活動の場となります。
そして、ライブを聴く間の食べ物や飲み物が売れやすくなるのです。
もちろん、ホテルのコンセプトや雰囲気に合ったジャンルの音楽ミュージシャンを選んでください。
事例:神戸ゲストハウス萬家で定期的ライブ
ライブに名前をつけて定期的にライブを開催しています。
定期的に行うことでミュージシャンとの関係性も強くなり、ゲストハウスの名物イベントにもなっていそうですね。
ライブ開催が難しい状況でも、オンラインでライブを継続しています。長期的にライブ開催していたからこそオンラインでも実施できているようです。
伝統工芸とのコラボレーション
日本人の心に深く根付いた伝統とコラボレーションするのはいかがでしょうか。
ゲストは非日常を味わい、新しい体験に歓喜するでしょう。
伝統工芸とのコラボレーションを通して、日本の文化や伝統への理解を深めてもらえます。教育の一環としてとらえれば、親子ワークショップにも向いているかもしれません。
需要の低下や後継者不足などの苦境に立たされている日本の伝統工芸の発展にも寄与できます。
ホテル青龍のスイートルームで茶道体験
宿泊しているスイートルームで茶道体験を提供している京都のホテル青龍。
講師による点前の後に、自分でお抹茶を点てることができます。
最高級の宇治抹茶を使って入れたお抹茶とともに、京都の美しい和菓子も楽しめます。
日本の伝統を重んじた京都ならではのローカルビジネスですね。
まずはF&Bのローカルビジネスがおすすめ
F&BとはFood&Beverageの略で、飲食のことを指します。
ローカルビジネスで収益をあげようとするなら、食べ物や飲み物を提供するタイプのローカルビジネスをおすすめします。
F&Bをおすすめする理由
F&Bをおすすめする理由は、チャンスが多いからです。
一般的に食事は1日3回、軽食も入れると人によっては5回ほどになりますよね。
飲み物に関しては、時間に関わらずいつでも飲む機会はあります。
このように食べ物や飲み物は、他のものに比べてチャンスが多いのです。
このチャンスを見逃すわけにはいきませんね。
「食事に出るの面倒だな…」
「変な時間にお腹すいちゃった」
「お、ちょうど小腹が空いてたんだ」
こんな瞬間を見逃さず、F&Bサービスでゲストを上手に惹きつけましょう。
F&Bローカルビジネスのポイント
F&Bは食べ物や飲み物を提供するサービスであれば、基本的に何でもOK!
ただし、より効率的にローカルビジネスを運営するために押さえておきたいポイントがあります。
ホテルのイメージに合ったローカルビジネスとつながる
ホテルのコンセプトやブランドイメージに合ったローカルビジネスをパートナーに選びましょう。ラグジュアリーホテルに大衆的な激安食堂があったら違和感を感じますよね。違和感だけでなく、ホテルへのイメージダウンにもなりえます。
正しくローカルビジネスを選べば、売上アップだけでなく、イメージアップやコンセプト強化にもなるというメリットが得られるのです。
ホテルの資源を最大限活用する
例えば、ホテルに使っていない屋上があれば、ルーフトップとしておしゃれな飲食空間を提供できます。他にも、駅近の好立地で人通りが多いならば、ゲストだけでなくウォークインの人にも売り出すことができるでしょう。
あなたのホテルの資源を洗い出し、F&Bとうまく組み合わせましょう。
パートナーのローカルビジネスにとっても、自社にはない魅力で商品を売り出せるというメリットを与えられます。
ホテルにとってもパートナーのローカルビジネスにとっても、Win-Winな方法で、長期的にローカルビジネスと協力しましょう。
もっと手軽に始めたいなら…
「イベント開催や飲食サービスの導入はハードルが高い…」
「マンパワーも足りない…」
このようなホテルオーナーへ、より簡単に始められる方法を紹介します。
地域クーポンでローカルサービスと連携
ローカルサービスと連携して、お得な地域クーポンを発行しましょう。
ローカルサービスとは、例えば下記のようなものが挙げられます。
- 飲食店
- 観光地
- スパ・温泉
- アクティビティ…
宿泊ゲスト限定でローカルサービスの割引券を配布したり、ローカルサービス料金を含めたパッケージプランで売り出したり…。
ゲストがローカルサービスを利用したら、ホテルが何割かもらえる仕組みで収益を得られます。
ホテルにとってもローカルサービスにとっても嬉しい収益アップが図れますね。
コストもほとんどかからず、1つの予約から複数の収益が見込めて効率的です。
WASIMILのクーポン管理機能
WASIMILでは、「クーポンマネージャー」という新機能を開発中です。
クーポンマネージャーとは、ホテルが独自でクーポンを発券し管理できる機能です。
この機能を使えば、パートナーとなるローカルビジネスとのクーポン券を簡単に発行できますね。
客室アメニティをサプライヤーと提携して販売
ゲストからのレビューで、アメニティや客室インテリアを絶賛されたことはありませんか?
そう、ホテルにあるものは何でも収益アップのツールとなる可能性があるのです。
地元のサプライヤーと提携し、客室のタオルやシャンプー、お茶、コップといったアメニティを販売しましょう。特に評判の良いアメニティは十分な在庫を持っておいてください。
ゲストが気に入ったらいつでも購入できるようにするのです。
収入にもなる上に、ゲストが自宅に帰ってもホテルを思い出してもらえるというメリットもあります。
もちろんオンライン販売でもOK。シャンプーなどの消耗品の場合は、オンライン販売もしておくと継続的な収益が見込めますよ。
WASIMILの追加サービス機能
WSIMILには、自由にサービスを設定して管理できる機能があります。
サービス追加時には、写真・カテゴリ・アイテム名・費用・説明などを記入します。
例えば、シャンプー・コンディショナー・トリートメントのセットを販売するサービスを追加する場合、こんな風に設定できるのです。
・写真:商品の写真
・カテゴリ:アメニティ
・アイテム名:極上♪ヘアケアセット
・費用:1000円
・説明:1回分のシャンプー・コンディショナー・トリートメントのセットです。外出時の紫外線でダメージを受けた髪を癒してあげませんか?人気の〇〇メーカーのものです。
一度サービスを追加すれば、売上をPMS上で管理できるようになります。
さらにオプションサービスとして、予約画面でも表示されクロスセリングを促すこともできます。
まとめ
ローカルビジネスとの連携事例として、地元アーティストや農家、伝統工芸などを紹介しました。収益アップはもちろん、ホテルのイメージアップやブランド強化、さらには地元の活性化や社会貢献にもなりうるアイディアです。
まずは手軽に始められる、F&Bや地域クーポン、アメニティ販売からやってみてください。